羽生善治

 

最近将棋の話題が多いような気がする。昨年公開された「聖の青春」をはめコンピュータとの勝負の話題、さらにはプロの対局中に携帯でのカンニングがあったかどうかの問題などだ。映画の中にも登場したトップ棋士羽生善治の本に興味があり読んだ。将棋が好きなこともあるが、羽生の知恵の塊のような頭の良い人がどんなことを書いているかに非常に興味があった。

 

プロの将棋対局は例えば名人戦ともなると有名な旅館などで長時間にわたり行われる。相手の作戦を読んだり、盤面に集中する度合いは半端ではない集中力を必要とする。そんな勝負師の心を見事に文章にしている。それは将棋の話というよりも人間の心理を書いたもので、どんな仕事や世の中での生き方などにとても参考になる。数ある項目の中に「才能とは、継続できる情熱である」というのがあるが、生き方の哲学のようで、タイトルをみただけで読みたくなる。