大腸癌闘病日記

今まで一度も病気入院したことなく、健康に自信をもっていた72歳男性です。2014年の定期検診で血液反応があったのですがあまり気にせずそのままにしていましたが、2015年6月頃から1カ月に1度くらい朝目が覚めるとおなかが張っていて、おへそあたりから差し込むような痛みが発生し、ゴロゴロと右上に移動し,すぐにゴロゴロと云うと共に治ってしまい、また5分程で同じ事を繰り返しました。1日食事を控えると全くいつもと変わらなく正常になってしまいます。11月頃になると痛さが増して時間的にもお昼頃まで痛く、強烈な時は吐き気や脂汗が伴ったので、定期健診を兼ねて大腸カメラの検査をしました。ここで大きな潰瘍が発見されました。同じ状況の方の参考になれば・・・と闘病日記を立ち上げました



告知・検査

 

2015.11.14

 

 大腸カメラで潰瘍発見。半年程前から月に1回程朝お腹が張って、臍周辺が差し込むように痛くなりゴロゴロと右上に移行。それもゴロゴロと言って直ぐに治る。5分位するとまた同じ症状が。11月初めは痛い時に吐き気冷や汗が出た。1日食べないでいると1日で良くなった。

病気発見で寿命も見えて来ると、やる事全て中味の濃い生活をしなければならない。

2015.11.19

 午前中に胃腸クリニックで胃カメラ検査をした。前にやった腸カメラは時々非常に痛かったが胃カメラ検査は痛くはないが息苦しく何か嫌だった。

 

午後に医大病院に初めての通院。早速診察と検査が始まった。肺活量検査、心電図、採血、尿検査、レントゲンなどをやったが、肺活量検査は血圧が上がりそうだった。

丁度プロデュースをすることになった女性歌手のレコーディングと、2016年スタートのFM番組のパーソナリティの準備が忙しい最中だったので調整が大変です。

バンドや仕事関係者などの激励コメントは力づけられるし、とても有り難たい。感謝!

 

2015.11.22

入院前残る仕事のひとつプロデュースしている歌手の録音と来年からのFM番組の収録を無事終了。立ち合えて良かった。感謝!

2015.11.24

今日はペットCT検査でした。朝7時半にかみさんが作ってくれた雑炊を少し食べた。検査まで水以外は駄目だった。早めに病院に行ってゆったりと検査に臨んだ。核の入った造影剤を注射するのだが、例によってなかなか血管が出ない。右に刺して少し血が出たが結局駄目で、他の看護師さんに変って左手で入った。

2015.11.25

入院が28日午前中に決まる。

 友人がガン経験者のお知り合いを紹介してくれました。色々参考になること教えていただきました。感謝!

2015.11.2

 今日はCTスキャンと麻酔の説明です。麻酔の説明っていうのは不気味ですね。早めに病院に着いて受付をしたら、麻酔の説明が先になり効率的に時間が使えました。

全身麻酔の説明は痛そうな背中の注射や、気管の管を抜く時グラついている歯が抜ける事がある、などなんか不安な感じだ。

CTスキャンは点滴の様に造影剤を投与しながら横になって撮影をした。薬を入れると身体が熱くなるのが異様だ。いよいよ明日は入院だ。検査色々はこちら

 ガン関係の本にはどうしても目が行ってしまいます。

最近読んだ本で面白かったもの紹介します。

 

「ガンを超える生き方」

土橋重隆

 

川越にある帯津三敬で、終末期医療に携わった医学博士である著者の、ちょっと変わった視点からガンを考える書籍。

 普通はガンになってしまった後の事が書かれている本が殆どですが、著者はガンになった原因を探り、治療に結び付ける事を考えています。

例えば乳がんが右に出来る人と左の人は、その原因に違いがあると言う。右は人間関係のストレスから来るものが多く、左は仕事の過労など肉体的な原因によるものが多いと言う。テーマの面白さと患者を精神的にフォローした考え方が伝わる良い本でした。

 ガンを超える生き方―ガンはあなたの人生に届いたメッセージ

 

再発〜最後の壁

田中秀一

 

この本を読み進めている時は著者の事をあまり気にしないで読んでいた。色々ながんや治療について分かりやすく、細部の説明も詳しく書かれていたので、医学博士の文章だと思っていた。途中て作者を見ると新聞社の方でした。特に各ガンの治療の抗ガン剤の説明などは、医者より詳しいのではないかと思う程です。客観的俯瞰した解説は大変参考になりました。

 

 

 

再発 がん治療最後の壁

  田中秀一

 

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入院/手術

 

2015.11.28

入院の朝、日常生活とは暫くのお別れ。でも気分はいつもと変わらず、病院での時間をどう有効に過ごそうかを考える。 

入院手続き、諸々説明が終わりとりあえずひと段落。手術は122日に決まったようだ。

2015.11.29

日曜日なので検査はないらしい。明日の検査は嫌な注腸らしい。注腸の準備で朝からお粥、午後には下剤を飲むようだ。女性歌手がお見舞いに来てくれた。丁度下剤が効いて来る時間でお腹が痛くて参った。

  かみさんの話で肝臓に転移している事が判明。矢張りかと言う感じだ。何年生きるか分からないが、中身の濃い生活をしよう。

2015.11.30

今日の検査が嫌なので看護師、先生に様子を聞きまくった。それと言うのもお隣の患者さんが「死ぬ思いがした」と言っていたから。此処まで来たら検査の王者になってやろうと開き直った。注腸レントゲンは思ったより苦痛がなかった。

昨日はお粥、夜葛湯今日は昼食事無し、いささか力がでない。

夜に先生の説明があり、病気の状況や手術の方法、治療の期間や抗癌剤のことなど親切に教えていただいた。2週間程で退院し、1月からは抗癌剤治療にはいる。

2015.12.1

昨日から食事が無くなって点滴になった。初めての入院、点滴生活入院もなかなか忙しい。抗癌剤治療と余命が気になるが、なるようになると思うしかない。手術の説明以外何もな一日です。

今日は結婚記念日だったが、水しか飲めないので気持ちだけで乾杯した。妻は元々面倒見がいい方だが、今回も色々やってくれて有り難い。看護師でもあるのて力強い。

2015.12.2

いよいよ手術日。昨日色々説明を受けたので心配は何もない。メールでのたくさんの方の激励嬉しく、感謝するのみだ。手術は12時頃から5時間ほどかかるそうだ。明日日記が書ければ良いが。

1時になっても2時になっても呼びに来ない。覚悟の気持ちが緩んでいくようでいやだ。話によると緊急手術が入り結局4時過ぎになってしまった。お医者さんが疲れてしまうのではないかも心配だ。(手術室の様子はこちら

2015.12.3

 昨日夜は11時頃手術が終ったので日記が書けなかった。気が付いたら夜11時で、全く動きが取れないまま夜中は1人にされて、(病院は付き添い禁止)きついやら朝までこのまんまかと心細いやらでしたが、少しは眠りにつく事が出来ました。56本付いていた管がだんだん外れて行くのは嬉しいです。何より病院の廊下を2周も歩けたのは驚きです。昨日の夜大腸を切除したのに今日はメールまで打てました。

2015.12.4

管が2本位取れてだんだん楽になった。今日から500mmの水も許されたが、点滴で入っているせいかあまり欲しいと思わない。現在入っている管は食事代わりの点滴、尿管、背中からの麻酔、お腹から余分な物を出す管、昨日外れた管は胃にたまる液を出すものだった。

 

 

新・がん50人の勇気

病室のTVはカードを入れると何時間か見られます。退院する前の日は、あと残りが何時間だから何を見ようと、番組選択の中身が濃くなります。人生のカードもこの感じです。

 

 聖の青春が映画になった(2016.11記入)

将棋に興味ある人はTV対局でもおなじみだった村上聖の壮絶人生ストーリが映画になった。特にがんになった人には涙なくしては読めない。また元気と活力もいただいた。11月後半の封切りらしいが、どんな描き方をされるのか興味がある。

 

聖の青春 (角川文庫)

 


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手術後

2015.12.5

今日は採血から始まりレントゲン撮影た。背中の麻酔と尿管が取れる。麻酔を外したので、これから痛くなるよと脅かされた。先生が診察に来て傷口の絆創膏を外し、新しいものと交換してくれてサッパリした。その時に「最近で一番順調な患者だ」と褒められ嬉しかった。

尿管外しは痛いだろなと思っていた。入れる時は全身麻酔中なので分からなかった。かわいい看護婦さんが一・ニ・の三で抜いてくれた。いやな感じだがあまり痛くなくまあまあだった。人によっては絶叫する人もいるそうだ。

背中の麻酔の威力を甘く見ていた。麻酔を抜いて3時間位だったか、お腹筋肉が痛くなってきた。寝てる時は何でも無かったが起き上がろうとしたら1人では無理だった。丁度娘が来ていたので手伝って貰ってやっと、トイレの作業は冷や汗ものだった。そこで点滴で痛み止めをお願いした。

2015.12.6

4時半にトイレ、あまり痛くない。1日ごとに痛みが少なくなっているなと分かる。しかし咳が出来ないのは辛い。平々凡々な生活から闘いの場へ来たようだ。気持的にはギアがワンランクアップして前向きだ。

今日は日曜日で何もなさそうだが仕事仲間がお見舞いに来てくれた。〜今回の事で色々ご迷惑かけました~。姉と姪がお見舞いにきてくれました。娘が香川県に帰りました。

ボーっとしている時間にこんなことを考えていた。

毎朝誓いをしよう。先ず命に感謝、色即是空、空即是色、感謝と思いやり。

「恋する事は素晴らしい、人間の原点愛する事を教えてくれるから、」「人間としての優しさは先ず相手の事を考える事だ。」

 

 

2015.12.7

小学校時代の同級生が御見舞にきてくれた。11月のライブでお世話になった方々だ。バンド仲間からはそんな頃からの友人が近所にいて羨ましいといわれている。

2015.12.8

手術から6日目今日からお粥になるらしい。朝からおかずのカボチャやツナと野菜の細く切ったものと五分粥、味噌汁風など急に豪華な食事だ。全部食べたら絶対食べ過ぎなので70%位食べた。

何と管が全部外れた。「普通がこんなに自由」これは身体だけではないなと思った。許可が出たので思いきって入浴もした。1週間ぶりになる。爽やか。

2015.12.9

順調に回復しています。退院がだいぶ早まりそうです。結果12日か13日のどちらかになりました。しかし、1月6日に抗癌剤治療のための点滴ポート手術を行う。また暫く入院。

2015.12.10

あと残すは11日金曜日の退院時の先生の説明だけ。多分次の日には退院可能。お世話になりました。退院時にはバンドのメンバーが励ましに来てくれるそうだ。感謝!

 こちらの都合で退院日は13日の日曜日になった。

 

2015.12.11

お腹に開けたパイプの穴からの腹水が染み出して、なかなか止まらないので縫い合わせをしてくれました。先生から退院時の治療説明ありました。18あるリンパ節のうち2つがやられていました。1月からの化学療法の説明が細かくありました。クリスマス頃に検査通院と言われました。 

2015.12.12

 今日は午前中血液検査とレントゲンが有りましたが。1時にはバンドの仲間がお見舞いに来てくれました。何時も一緒に居る仲間だけに3人同時に会えたのもこと更に嬉しい。

2015.12.13

いよいよ退院です。お世話になりました。最初に思っていたより嫌な事が無かった。精神的にピュアになれた入院でした。

1月からの抗がん剤治療はこちらから