検査色々

 

検査は血液検査、尿検査などの簡単なものから、体にファイバーなどを差し込み臓器を調べるもの、また大がかりな機材を使って外から内臓を調べるものまで様々なものがある。

 

血液検査

一般的なものだが、手術ともなると7~8本も取られ貧血を起こしそう。

普通は静脈から取るが、手術後は動脈から採取するものもあった。これは太股の付け根から採取した。

 

ファイバー系

 入院前に病気を発見するきっかけになったのが大腸ファイバーだった。:(ファイバースコープを肛門より入れ空気などで腸を膨らまし映像を映す。)注射などで痛くないようにしてもらったが、時々腸壁を突き上げられるような痛さがあった。

このファイバーが便利なのは、小さなポリープの切除が出来たことだ。

 これも入院前に胃カメラもやった。鼻から入れる場合と口からと両方あるそうだが、私の場合は鼻から入れた。麻酔のようなもので処理するので痛くはないが、苦しさと違和感はなかなかだ。時間が長くなると早く終わってくれないかと思った。何年か前に声帯の検査をした時も鼻から入れたが、その時はスプレイを鼻に吹きかけただけで簡単だった。

 

 機材スキャン系

いわゆるX線のレントゲンはとにかく頻繁に撮る。その他に体を細部にわたり細かく見られるCTスキャン:(造影剤やりながら撮影するが、体が暖かくなる。)、癌に冒されている所を調べるペットCTスキャン:(放射能が微量入っている造影剤を事前に注射し、体廻るまで70分休憩。撮影時間は15分位で簡単に終わるが、造影剤が抜けるまで30分帰れない。)、MRIは体を輪切りにして撮影するもので手術する場所を細かく調べものらしい。(これも造影剤を入れながらの撮影だが、大きな音がするのでヘッドホンで耳を塞いでやる。)

注腸検査は筋肉注射の後、お尻から造影剤と空気をチューブで入れ、X線撮影する場所に造影剤を流すため左右前後上下に体を動かす。撮影は15分程で終わる。その後は造影剤のせいか下痢(殆ど水)が止まらない。

 

その他

手術のための肺活量調査や全身麻酔の説明などがあった。注意しなければならないのが歯の治療をしておくこと。これは全身麻酔手術の時に期間確保の管を喉に入れるがああ、終わって引き抜くときにぐらぐらしている歯が抜けてしまう事があるそうだ。

 

病状

大腸のがんは切除したが、再発と転移している肝臓がんを抑えるために化学療法(抗がんガン剤投与)が始まる。2週間おきに胸のポートから約46時間かけて投与するが、3周目からは投与の始めだけ病院ですれば後は自宅でもできる。

後は人によって発症する副作用だけを心配すればいい。

 病院は施される施術や病状の説明を細かく親切に教えてくれる。

手術(上行結腸切除)

 

盲腸から上、向かって右に曲がるところまでを切除し、小腸の出口と横に行く角を繋いだらしい。

自分は見えないがかみさんは切り取ったものを見たらしい。医者が取れたてを両手で持ってきて見せたらしい。ナマコを酢でシメたような感じだと言っていた。

手術室に向かうときは笑顔で歩いて行った。名前の確認や人間違いしないための手続きなどが終わり幅の狭いベットに仰向けになった。手術着の前をはだけ心電図のコードや諸々の体の状態が分かるものを付けられ、背中を丸めろと言われて背中に注射をされたり何かを入れられたりしている。

何人もの人がそれぞれ忙しく準備をしている。部屋は明るく音楽がかかっているので結構爽やかだ。

「さあ麻酔をかけますよの言葉にうなずいたとたんだったようだが意識がなくなった。

気がy付いたときは体中の自由がなく、痛くはないが息苦しいような感じで目が覚めた感じだ。

家族が面会に呼ばれかをを見てしばらくすると帰ると言う。時間を聞いたら夜11時を過ぎていた。

前後の処置を含め、7時間ほどに及んだ手術だったようだ。

参考資料

ガンになって感じるのは、自分の状況を皆に分かって欲しいという感情と、自分と同じ境遇になった人はどんな心境で生活を送っているのだろうという探求心が入り乱れる事だ。また自分の病気を知りたいという欲求も半端ではない。闘病日記的なエッセイ本が沢山出ているのも頷ずける。またガンに関する本は大量に出ているのもユーザーがあるからだろう。さらにガンは原発部位や進行具合によって治療法や患者の対処も多岐にわたる複雑な病気の集団だ。

このコーナーは私が読み漁った本で、共感したり、力をもらった本をリストアップ整理し、手にい入れられるサイトへのアクセスも紹介しています(本文にもあります)。内容などはサイトでもチェックできます。検索はこちらamazonガン関係

知名度が有る方々の体験談

生きるということ

 なかにし礼

 

著名な 作詞家・作家として有名な著者のガン告知から現在までの体験エッセイだが、氏は心臓に病歴があり、手術が出来ないので、陽子線による放射線治療の体験記

 

がん患者

鳥越俊太郎

 

都知事選挙に出馬して注目を集めた著者ですが、大腸ガンから始まり、肝臓・肺へと転移しそれぞれ手術で克服し、元気になった事はガン仲間の星のような方です。

 

 

増補決定版 がんに負けない、あきらめないコツ (朝日文庫)  鎌田實

TVでも有名な鎌田實が、一般の患者や同じ医者や有名人などの話を対話形式で書かれたものだ。特に遺伝子学者村上和雄氏の、遺伝子のスイッチがオン・オフ して人体・人間の全てを支配する話は面白かった。 

 

 私の死生観 (oneテーマ21)

与謝野馨 奥野瑛二 三枝成彰 川島なお美 他

タイトル通り登場人物の死に対する考え方などを語っている。筆者がバラエティに富んでいて読んでみたくなった。

 

 

 


癌を語る 寛仁親王

こんな方も本を出されているとは驚きでした。ご本人のコメントの間を、それぞれのパートの担当医(麻酔・手術など)が、ご本人の希望やお考えをくみ取って的確に医療処置を進めていくさまがドキュメンタリータッチで描かれています。特殊な方で、しかも勉強されて医療にも詳しいだけに難しいん面もある中のご苦労がよくわかりました。

ガン再発す  逸見政孝

フリーアナウンサーとして独立し、華々しく活躍をし始めた矢先のがん発症だった。それも番組での記者会見発表は、こくみんを応援団にした治療だった。

この本は本人の文章に奥さまが補足する形で書かれている。従って状況を客観的に知ることが出来るのが興味あるところだ。

 

16週―あなたといた幸せな時間

向井亜紀

こんな事はなかなkないのだろうが、妊娠と同時に子宮がんになってしまった向井亜紀夫であるとプロレスラーの高田延彦の葛藤や苦悩が伝わってくる。

 聖の青春 (角川文庫)        大崎善生

私が将棋好きな事もあるが、感動の棋士ストーリーだ。幼少よりガンという病魔と闘いながら将棋名人位になる事だけを考え、8段迄登り詰めたが、名人一歩手前でガンで亡くなった村上聖の壮絶な半生の物語です。秋には映画も公開されるようで、今後話題になる作品です。


医療関係者がガンになった時

 振り回されない「がん」医療 - 病理医だけが知っている“本当"の診断最前線 - (頼りになるお医者さんシリーズ)

福島敬宣

病理医と言う医師のポジションとしては少し変わった角度から、がん患者にアドレスすをしてくれる貴重な一冊です。とても真面目に又爽やかな読み心地は、読み終わった後に何故か安心感を覚えました。ご推薦。

 

 

 ガンを超える生き方―ガンはあなたの人生に届いたメッセージ  土橋重隆

川越にある帯津三敬で、終末期医療に携わった医学博士である著者の、ちょっと変わった視点からガンを考える書籍。 普通はガンになってしまった後の事が書かれている本が殆どですが、著者はガンになった原因を探り、治療に結び付ける事を考えています。例えば乳がんが右に出来る人と左の人は、その原因に違いがあると言う。右は人間関係のストレスから来るものが多く、左は仕事の過労など肉体的な原因によるものが多いなど、テーマの面白さと、患者を精神的にフォローした考え方が伝わる良い本でした。

 

大学教授がガンになってわかったこと (幻冬舎新書)  山口仲美

明治大学の教授で文学博士の筆者が、女性の視点と表現で大腸ガン発病からの闘病生活のエピソード集だ。ガン患者が誰でも感じる疑問点や困った事をテーマに、ジメジメしない分かりやすい表現が読みや易く楽しめた。

 

わたし、ガンです ある精神科医の耐病記 (文春新書)        頼藤 和寛

筆者自身が医者なので、病院内部の事や病気の事を知った上で、歯に衣着せない言い方で、発病した患者の治療や手術が行われていく状況を辛口に綴った作品。一般的な物より一足踏み込んだ所が面白い。

 



とても詳しい、とてもやさしい易しい

再発 がん治療最後の壁 」田中秀一

この本を読み進めている時は著者の事をあまり気にしないで読んでいた。色々ながんや治療について分かりやすく、細部の説明も詳しく書かれていたので、医学博士の文章だと思っていた。途中て作者を見ると新聞社の方でした。特に各ガンの治療の抗ガン剤の説明などは、医者より詳しいのではないかと思う程です。客観的俯瞰した解説は大変参考になりました。

 

37の病院・医師をまわり 僕はがんを治した

福島正伸

咽頭癌を宣告され、陽子線治療をするために幾つもの病院や先生にアプローチし、やっと治療が始まったが、副作用が半端でなかった。しかしそれによって人間的に得たものも〜極限を経験して、全ての事に感謝や、喜びを感じられるようになった分かりやすい文章で一気に読んでしまった。著者の人間性も含めがん患者として共感出来た。